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日本図書館研究会 九州ブロックセミナー報告


テーマ:図書館における合理的配慮の提供に向けて
講 師:野口武悟氏(専修大学教授)
   :常世田良氏(立命館大学教授)
日 時:2016年2月15日(月)13:00〜16:00
会 場:熊本県立図書館 大研修室
共 催:熊本県図書館活動振興協議会,熊本県立図書館

 2月15日(月),九州ブロックセミナーが「図書館における合理的配慮の提供に向けて」を
テーマに熊本県立図書館で行われた。
 2016年4月には「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」
が施行され,障害のある利用者からサービスを求められた場合,図書館(公共・学校・大学等)は
障害に応じたサービスの提供が義務化することを見据えたセミナーであったため,熊本県の内外
を問わず,公共図書館,学校図書館の関係者約90名が参加され,会場は満席状態だった。
 前半の講演会では,野口武悟氏が「図書館における合理的配慮の提供に向けて」と題し,日本
図書館協会が2015年12月に採択した「図書館利用における障害者差別の解消に関する宣言」
にも触れながら,障害者差別解消法施行に向けての課題と対応について詳しく話された。
 後半の意見交換会(パネルディスカッション)では,熊本学園大学の山田美幸氏のコーディネイト
のもと,パネリストとして学校図書館の立場から野口氏が,公共図書館の立場から常世田良氏が,
それぞれ話されるとともに,会場からの質問にもお答えいただいた。
 今回は障害者差別解消法施行にともなう今日的なテーマだったので,公共図書館,学校図書館の
いずれの関係者も関心は高く,参加者が多かったことは良かった。また意見交換会では,著作権と
関連する説明もあり,様々な角度からの合理的配慮の研修会となり,参加者には満足していただけ
たようだった。
 今後も,九州各県で障害者差別解消に向けての研修会等が盛んに開催されることを期待したい。
(記録文責:永利和則 小郡市立図書館)