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日本図書館研究会特別研究例会


研究例会は会員以外の方も含め、どなたでも自由にご参加いただけます。ぜひお越しください。

2017年度評議員会に合わせ,特別研究例会を開催いたします。

発表者:石塚栄二氏(元帝塚山大学教授)
日 時:2017年6月4日(日)10:30〜12:00
会 場:同志社大学新町キャンパス臨光館 R205号室
テーマ:三人の森さんを振り返る
発表者:石塚栄二氏(名誉会員・帝塚山大学名誉教授)
要 旨:
 図書館法制定の1950年に文部省図書館職員養成所(第1期生)を卒業し,図書館員となった。
その後の歩みの中で接した森耕一,もり・きよし,森博の三人を通して戦後の図書館史の一端を振り返る。

 NDLは発足時,ダウンズ勧告によってNDCを全面的に採用した。そのことにNDCの原編者もり・きよし氏は批判的だった。
のち1967年,NDLはNDLCを策定した。私との絆は,同氏がJLA整理技術委員長の座で編んだ『整理技術テキスト』,
特にその改訂版(1969年)にある。同書で私は,私の館の,NCR新版予備版の“記述ユニットカード方式”の源流
とも言われる方式による記入例を提示した。2006年生誕百年記念会で氏を回顧した。

 『中小レポート』の運営委員であった森博氏とは現地調査員として関わった。氏はこの運営委員から短期で退いたが,
日野市立図書館の特別委員等としてその実用,普及に尽力した。幾度か転職の後1970年,日比谷図書館整理課長と
なり,都立中央図書館(1974年開館)の整理体系の構築に向け,大阪市立中央図書館等へ調査に行くのを重ねられ
た。だが翌年47歳で早世。杉捷夫館長を嘆かせた。

 森耕一氏とは,記述独立方式を共に耕し,大阪市立中央図書館の創設期に同道した。一番記憶に残るのは“研究領域を
現下の関心事に集中するように”と言われたことである。精悍な人だったが60歳代,今日から見れば早逝だった。

 三人の森さんの共通点は,亡くなる直前まで図書館で格闘したこと。稀なる理論家であるが,それ以上に実地を重視す
る方だったという思い出である。

*どなたでも参加いただけます(事前申込不要)。
*なお当日午後,同所で評議員会が開催されます。

【交通機関】
http://www.doshisha.ac.jp/information/campus/access/shinmachi.html
地下鉄烏丸線「今出川」駅から徒歩10分
京阪電車「出町柳」駅から徒歩25分
バス停「今出川新町」から徒歩3分