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日本図書館研究会第62回研究大会(ご案内)

下記により,日本図書館研究会第62回(2020年度)研究大会を開催します。
今年度はオンライン開催となります。1日目に個人研究発表とグループ研究発表を行い,2日目は「コロナ禍における図書館〜パブリックの再構築に向けて」をテーマにシンポジウムを行います。多くの方が参加されることを期待します。

  参加申込:2021年3月8日(月)までに,当会ホームページの入力フォームもしくはメールでお申し込みください。
参加受付は終了しました。


                             記
日  時:2021年3月14日(日)〜15日(月)
会  場:ビデオ会議システムZoomを用いたオンライン開催(前日までに招待メールをお送りします。予稿集ダウンロードのID,パスワードも併せてお知らせします。)
参 加 費:会 員 無料
     非会員 1,000円(団体会員は「非会員」扱いとなります)
     非会員学生 500円
    ※今年度のみの特別措置の金額です。事前振込をお願いします。
     *非会員・非会員学生の方は,参加費入金をもって参加申込受領とします。
      振込期限も3月8日(月)としますので,早めの手続きをお願いします。(原則返金はいたしません。)
       ゆうちょ口座番号:00910-0-57558 口座名:日本図書館研究会
       (他金融機関からの振込用口座番号 099店 当座 0057558)
       「お名前・研究大会参加費・参加受付番号」を明記してください。

その他:
●以下のことについてご希望の場合は,お申込みの際にお知らせください。
 1.業務での参加のため公式文書や請求書(銀行振込用)の必要な方
 2.音声読み上げ用の予稿ファイルをご希望の方
 3.手話通訳(日本手話・日本語対応手話)をご希望の方
●申込時に入会いただきますと,参加費は「会員」扱いとなります。
●2,3の方は,手配等に時間がかかりますので,できるだけ早くご連絡ください。またご要望に応えられない場合がございます。
●オンライン方式で開催することに伴い,次の点にご留意ください。
 1.パソコンの場合は事前インストールは不要ですが,スマートフォンの場合は,専用アプリのインストールが必要です(無料)ので,必要に応じて事前にインストールしておいてください。
 2.インターネット回線を利用しますので,通信環境を各自ご用意ください。なお,通信環境に係る料金は各自ご負担ください。
 3.Zoomの使用方法・操作方法については,当会ではサポートできません。各自で事前に習熟されることをお勧めします。
 4.回線状態などにより,画像や音声が乱れる場合があります。また,状況によっては,中継を中断し,再接続して再開する場合があります。予めご了承ください。必要に応じて,次のリンクから視聴環境をご確認ください。https://zoom.us/test


第1日(2021年3月14日)

開会挨拶  理事長 原田 隆史                  12:30〜12:40

●個人研究発表(発表15分,質疑5分) 司会:研究委員
1.公共図書館における高齢者・認知症支援サービスの実態と課題
  呑海 沙織(筑波大学),溝上 智恵子(筑波大学)       12:40〜13:00

●グループ研究発表(発表20分,質疑10分) 司会:研究委員
1.司書課程における遠隔授業とその影響について
  図書館学教育研究グループ
   川原 亜希世,岡田 大輔                  13:00〜13:30

2.GIGAスクール構想と教育の情報化,学校図書館
 「マルチメディアと図書館」研究グループ  
   西尾 純子,川瀬 綾子,村上 泰子,北 克一        13:30〜14:00

3.アメリカ・フロリダ州の学校図書館職員の状況
  比較図書館情報学研究グループ
   坂下 直子,大城 善盛,塩見 橘子             14:00〜14:30

〈休 憩〉14:30〜14:45

4.戦後公共図書館建築の歴史2:1970年代における課題とその対応
  オーラルヒストリー研究グループ 
   石川 敬史,奥泉 和久,小黒 浩司             14:45〜15:15

5.戦前における公共図書館の学生利用
  児童・YA図書館サービス研究グループ
   佐藤 悠                          15:15〜15:45

6.図書館関係逐次刊行物の廃刊と爾後
  図書館学資料保存研究グループ  
   家禰 淳一,村上 幸二,志保田 務             15:45〜16:15

〈休 憩〉                            16:15〜16:25

●その他
図書館研究奨励賞  選考委員長 前川 和子            16:25〜   
会務報告      事務局長  松井 純子



第2日(2021年3月15日)

シンポジウム「コロナ禍における図書館〜パブリックの再構築に向けて」

テーマ設定の趣旨(研究委員長:日置 将之)            10:00〜10:10

●発 表 司会:研究委員
報告1	コロナ禍は資料アクセスをどう変えたか
    〜研究者・学生の緊急アンケートから著作権法改正まで〜
 前田 麦穂(日本学術振興会特別研究員(PD))          10:10〜11:00

報告2	COVID-19下で「図書館」は何をして,何ができなかったのか
 日向 良和(都留文科大学共通教育センター准教授)        11:00〜11:50

〈昼食・休憩〉                          11:50〜13:00

報告3	変わる教育現場と学校図書館
    〜“学びを止めない”から“一人一台”へ〜
 庭井 史絵(青山学院大学教育人間科学部准教授)         13:00〜13:50

報告4	パブリックの再構築とは何か:過去・現在・未来の公共図書館を考える
	〜県立長野図書館の取組〜
 森 いづみ(県立長野図書館長)                 13:50〜14:40

〈休 憩〉                            14:40〜14:50

●討 議(途中休憩を含む)
コーディネーター 嶋田 学(奈良大学教授,日本図書館研究会理事)
                                 14:50〜16:30

【シンポジウムの趣旨】
 2020年の年始めには誰も予想をしていなかった新型コロナウイルス感染症の拡大は,
 4月には緊急事態宣言が発出される事態となり,多くの図書館では休館や図書館サー
 ビスの休止に追い込まれた。5月には緊急事態宣言が解除され,徐々に対応策が見え
 てきてはいるが,いまだ根本的なワクチンや治療薬がなく,警戒態勢が続いている。
 この間,文部科学省から新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドラインが発
 表され,各図書館はどう対応していくか問われる日々だった。休館中のオンライン
 での情報提供,電子書籍,郵送サービスの実施や,一部開館してからの資料の扱い
 や閲覧席,イベントでの対策など,図書館サービスの模索が続いている。図書館の
 存在意義を問われていると言えるだろう。
 このシンポジウムでは,利用者の立場から声明を出した図書館休館対策プロジェク
 トの代表からお話をいただいたうえで,大学,学校の各館種の動向に詳しい研究者
 や,実際に県立図書館という公共の現場で取り組んでいる方からご報告をいただき,
 討議も行う中で,コロナ禍における図書館活動を多角的に振り返り,今後について
 考えるヒントにしたい。

【発表者・コーディネータ プロフィール】
 前田 麦穂(まえだ むぎほ) 日本学術振興会特別研究員(PD)
  2014年3月,東京大学教育学部卒。2019年9月,東京大学大学院教育学研究科比較
  教育社会学コース博士課程修了,博士(教育学)(東京大学大学院)。2020年4月
  から現職。
  2020年4月に「図書館休館による研究への影響についての緊急アンケート」を実施
  し,5月に「大学図書館等の閉館を維持したままで可能な緊急支援施策に関する要
  望書(第1次)」を,6月に「大学図書館等の利用制限を維持したままで可能な緊
  急支援施策および教育・研究基盤の強靭化のための施策に関する要望書(第2次)」
  をそれぞれ発出した「図書館休館対策プロジェクト」の発起人。近著に「大学図書
  館等の休館が教育・研究に与えた影響:「図書館休館による研究への影響について
  の緊急アンケート」最終集計結果から」『大学マネジメント』16巻2号,2020,p.
  38―41,「新型コロナウイルスと「図書館休館プロジェクト」:緊急アンケート,
  要望書とその成果」『大学図書館研究』116号,2020,p.1―10.など。

日向 良和(ひなた よしかず) 都留文科大学共通教育センター准教授
  1996年3月,図書館情報大学卒。都留文科大学附属図書館司書を経て,2010年4月,
  同大学情報センター講師。同センター准教授を経て,2019年5月から現職。2008年3
  月,慶應義塾大学大学院文学研究科図書館情報学専攻情報資源分野修了。修士(図
  書館・情報学)(慶應義塾大学大学院)。
  地域に根ざす研究者を目指し,2015・16年度にウィキペディアタウンを都留市で行
  う。ウィキペディアタウンの開催支援を引き続き行っている。2017年度からは図書
  館へのゲームの導入について提案している。近著に『図書館とゲーム:イベントか
  ら収集へ』(JLA図書館実践シリーズ;39),日本図書館協会,2018.10,(共著),
  「生涯学習施設としての公共図書館:「体験」は図書館サービスなのか」『都留文
  科大學研究紀要』86号,2017,p.161―173,「図書館における地域資料の活用事例:
  Wikipedia Town in Tsuru実施とスマートフォンアプリの作成」『都留文科大學研究
  紀要』84号,2016,p.87―100.など。

庭井 史絵(にわい ふみえ) 青山学院大学教育人間科学部准教授
  1997年3月,関西大学文学部卒,2001年3月,慶應義塾大学大学院文学研究科図書館情
  報学専攻修了後,2019年3月まで慶應義塾普通部司書教諭。2017年9月,青山学院大学
  大学院教育人間科学研究科教育学専攻修了。博士(教育学)(青山学院大学)。2019
  年4月から現職。
  学校図書館,読書教育,情報リテラシー教育,探究学習を研究。近著に「教育の変化
  とともに歩む:ICTを活用した学校図書館サービスの必要性」『学校図書館』841号,
  2020.11,p.16―19.など。
  2020年5月,Webサイト「コロナウイルス対策下の学校図書館活動』を開設し,休校期間
  中の全国の公私立小学校〜高等学校の学校図書館の状況や取組のほか,国や地方自治体
  の情報を通じてわかる取組,企業その他の団体と連携した取組等も掲載。

森 いづみ(もり いづみ) 県立長野図書館長
  1991年3月,東京学芸大学卒,1991年4月,東京大学附属図書館に入職,三重大学附属図
  書館,国立情報学研究所,お茶の水女子大学附属図書館,信州大学附属図書館管理課長
  /副館長(事務担当)を経て,2020年4月から現職。近著に「ごぞんじですか?(第120
  回)saveMLAKとCOVID―19:しなやかに動きつづけるプロジェクト」『専門図書館』(3
  01・302),2020.10,p.92―95.(共著),「ウイズコロナ時代の公共図書館を模索す
  る:県立長野図書館の取り組み(特集 コロナ禍における図書館の現在)」『図書館雑
  誌』114巻9号,2020.9,p.491―494.(共著),「研究者の手に研究を取り戻す:電
  子ジャーナル,オープンアクセスに関する信州大学の取組」『大学マネジメント』15巻8
  号,2019.11,p.38―47.(共著).など。人々のライフサイクルに沿った館種を越え
  た情報リテラシーの獲得支援や,オープンアクセスに興味がある。

嶋田 学(しまだ まなぶ) 奈良大学文学部教授
  1986年3月,奈良大学文学部を卒業。1987年8月に豊中市立図書館に入館,永源寺町立図書
  館,東近江市立図書館の司書を経て,2011年4月から2019年3月まで瀬戸内市立図書館長。
  同年4月から現職。2008年3月,同志社大学大学院総合政策科学研究科修了。修士(政策科
  学)(同志社大学)。
  市民協働による地域活性化を促す公共図書館の経営論,サービス企画について研究。著書
  に『図書館・まち育て・デモクラシー:瀬戸内市民図書館で考えたこと』青弓社,2019な
  ど。