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《論文抄録》
『図書館界』50巻6号 (March 1999)

ボルチモア郡立図書館の蔵書構成(2)
−どのような問題を提起したか−

山本 昭和

ボルチモア郡立図書館の蔵書構成の実践と理論および,それをめぐる論争について調査した。同図書館の実践がアメリカの蔵書構成論にどのような問題を提起しているのかを検討した。
同館の実践や論争によって,「住民の資料要求をみくびるな」「そもそも質とは何か」という,蔵書の質に関する批判的指摘が発生していた。また,「すぐに入手できる」という概念を組み込んで,蔵書の多様性についての再定義をすべきだとの主張も発生していた。同館が,経費に対する効果(貸出)という視点を,蔵書構成論の中に導入したことも重要である。
『図書館界』第50巻第5号に掲載したものの第2部である。同館の蔵書構成をめぐって交わされた論議を紹介する。